2020.11.24 火曜日

ZOOM生中継 アンチエイジングフード協会ゼミナール 全国4カ所の「農的ライフスタイル」レポート


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社)日本アンチエイジングフード協会のゼミナールの一環として『ZOOM生中継 都会で!田舎で!AAFM的農ライフ』~見てみよう、考えよう、やってみよう~が開催されました。

コロナ禍で“おうち時間”を大切にするなどの価値観やライフスタイルの変化があるなか、野菜作りやガーデニングになどがブームとなっています。アンチエイジングフード協会でも、会員の中で、「農的ライフスタイル」を実践してみたいと考えた方も多く、でも実際に行うとなると興味はあるけれどなかなか実践まではハードルが高いという悩みもあるようです。

そこで、長野・富山・東京をzoom中継でつなぎ、規模やその方法も違う、栽培するものも様々な「農的ライフ」を実践している4名の現場を中継しながら、食と健康のライフスタイルについて参加者みんなで考えてみようというセミナーが企画されました。

参加者は以下の通り

  1. 東京都渋谷区 花巻ゆみさん 「マンションテラスで挑戦 ミニマム協生農法」
  2. 東京都杉並区 尾内佐千子さん 「戸建ての庭で季節の野菜作り
  3. 富山県高岡市 滝田実千代さん(デトックスファーム) 「デトックス野菜とハーブで魅せるポタジェを」
  4. 長野県長野市 青木淳子さん 花園居(かぞおのきょ)  「週末利用の田舎暮らし 広さとの闘い」

それそれが、畑を見せて、工夫している点、こだわっているところ、苦労しているところなどを説明しながら中継が繰り広げられました。

以下はその記録をまとめたものです。

1. 東京都渋谷区 花巻ゆみさん「マンションテラスで挑戦 ミニマム協生農法」

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伊勢の大塚隆さんが独自の理論で作り上げた「協生農法」を参考に、無肥料、無農薬、不耕起、マルチをせず、草も抜かないというやり方で行っている。畑に果樹を植えてそこにやってくる鶏のフンやが肥料替わりになり、畑にいる虫なども協力し合っているというもの。ベランダでは、プランターの鉢が並べられ、姫リンゴ、レモン、金柑などの果樹や、野菜は青ネギや島らっきょ、ワイルドベリーが植えられている。また、ウッドタイルの間には、3センチくらいの土を入れてあり、そこからミントやクレソン、セロリなどが自生している。また、レンガを積んで1.5畳くらいの面積の畑が作られており、そこにはサクランボの木が植えられ、その周りから大根や小松菜、ネギが生えてきている。その他、バジルや大葉が育っている。イチジクやビワなどの木が植えられ実をつけている。また、食べたもののタネを植えると結構育ってくる。エネルギーの高い野菜作りを心掛けているというもの。

Q(白澤先生):
協生農法は多様性が特長ですが、どれだけの種類が植えられているのか・・という質問。
A(花巻さん):
2〜30種類が植えられているということ。
Q(白澤先生):
一緒に植える野菜の相性について
A(花巻さん):
育つものが育つので、そこの場所に合うようなものを植える。
Q(白澤先生):
雑草は抜かないのか
A(花巻さん):
雑草などは生える前に食べられるものを植えてしまうと生えてこない。

2.東京都杉並区 尾内佐千子さん 「戸建ての庭で季節の野菜作り」

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96歳の義父がやっていた畑を今年の春に受け継いだもの。春は雑草との戦いだった。春夏野菜は、トマト、キューリ、ズッキーニ、パクチー、マリーゴールドなどを植えたが、その一方で、今年の夏の異常気象で、小葱、チャイブなどが溶けてなくなってしまった。そのことがあり、メンテナンスしやすいように、庭に120センチ×120センチという木枠を作り、畑の場所を作った。現在は、大葉が終わり、ルッコラ、のらぼう菜、金町小かぶを植えている。今後は地場のものを栽培したいと思っている。畑の問題点としては、温暖化やエアコンによる高温化、「蚊」が発生して大変なこと。気候や小スペース畑にあう作物は何か調べて栽培していきたい。

Q(白澤先生):
蚊が多いというのは、東京だからなのか?何か理由があるのか?後ろに走っている4号線の関係もあるのか?
A(尾内さん):
わからない。喘息も多いので、関係があるのかもしれないですねー。
Q(白澤先生):
都市型の協生農法を見出したら面白いかもしれない。
A(尾内さん):
六本木ヒルズの屋上でされているようです。

3.富山県高岡市 滝田実千代(デトックスファーム) 「デトックス野菜とハーブで魅せるポタジェを」

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畑の特徴は、ポタジェ式ガーデン。フランス語で菜園、または家庭菜園を指す言葉で、菜園部分も庭の一部とし、食用にするための無農薬野菜やハーブ、果物と一緒に、美しい草花や花木も植えて、眺めて楽しむ。食べる楽しみ、作る楽しみ、美しさを兼ねた庭がポタジェガーデン。栽培しているもの野菜は、

  • 大根 ・イチゴ ・玉ネギ ・キャベツ ・紫キャベツ
  • 芽キャベツ ・ロマネスコ ・コールラビ・ブロッコリー
  • カリフラワー ・白菜 ・人参
  • レタス ・春菊 ・セロリ・ベビーリーフ・スイスチャード
  • カブ ・小松菜 ・ほうれん草 ・わさび菜 ・かつお菜
  • アスパラ菜 ・宮内菜 
  • ラディシュ ・ゴルゴ 
  • 冬菜・かき菜 ネギ・空心菜・金時草

其々の野菜をいろんな種類で作っている。大根は8種類、白菜7種類、キャベツは、7種類、ブロッコリーは4種類、カリフラワーは8種類、カブは、9種類というようにいろいろな種類で楽しめる。
特徴は、コンパニオンプランツを上手につかうこと。野菜には、それぞれ集まりやすい特定の虫があり、出やすい病気なども異なるので、特性を利用して、違う種類の野菜を一緒に栽培することで、病害虫を抑えたり生長を助ける。特に食害や病気の予防や成長促進に効果がみられる。コンパニオンプランツの例としては、

  • イチゴ・・ニンニク
  • 大根・・春菊、マリーゴールド、セロリ
  • キャベツ・・レタス、セージ
  • ブロッコリー・・レタス、春菊、マリーゴールド、ナスタチウム
  • カリフラワー・・レタス、春菊、マリーゴールド、ナスタチウム、スイスチャード
  • 白菜・・レタス、春菊、ベビーリーフ

ハーブや果樹も植えている。

Q(白澤先生):
庭をゾーン化してコンパニオンプランツを上手く使っている。コンパニオンプランツには相性はあるのか?
A(滝田さん):
あります。
Q(白澤先生):
コンパニオンプランツの影響で味は変わっているか?
A(滝田さん):
害虫の食害や成長などには効果があるかもしれないと思っていたが、味までは意識していなかった。確かに美味しいかも知れない。
Q(白澤先生):
コンパニオンプランツのフィトケミカルが土の中に入って吸収されているはず。コンパニオンプランツによる健康効果は高いかも知れない。野菜とコンパニオンプランツのコンビネーションを研究してもらいたい。面白いかもしれない。
A(滝田さん):
やってみます。

4.長野県長野市 青木淳子 花園居(かぞおのきょ)  「週末利用の田舎暮らし 広さとの闘い」

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5年前に長野の実家の近くに古民家を購入し、山林を含め1万坪の土地を所有することになった。田舎特有で、所有の田んぼと畑は離れたところに点在している。米作りも行っていて、5反歩(1500坪くらい)ある。農法というものは特にないけれど、稲わらを上手に使い畑の改良に使っている。作っているものは、お茶の木を30本植えてみた。玉ネギは600本、長ネギ400本植えてある。稲わらは、玉ねぎの畝のマルチ抑えに使っており、長ネギでは、土寄せをするときに稲わらを使いながら大きくしている。
大根は、軒下につって冬越しの大根にしたり、新聞紙にくるんで保存したり、漬物にもする。

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その他、白菜、ルッコラ、春菊、キャベツなど使っている。野菜を作っていると野菜は買わなくなった。キャベツの外葉などスーパーで売られていないものでも美味しく食べられて、レシピなども考える必要があるので、頭を使う。ルッコラも摂れて、ほうれん草のように茹でたり、炒めたりして使っている。
週末の農業は、短時間の限られた時間の中で、どれだけのことができるのかが大事になってくる。

Q(白澤先生):
コロナの揺さぶりがかかった時に、ハイブリッド型の生活は強い。
カントリーライフ、ライフスタイルに学ぶべきことが多い。
A(青木さん):
時間の区分け、メリハリ オンとオフが利いている。土をいじることによって幸せを感じる。
また、母も健康的になり昔の知恵を授けてくれる。経済だけに追い回されていたころの生活より人間らしい生活をしている。50歳以降の生活を見据えられるようになった。

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まとめ

視聴者からは、周囲に畑がたくさんあるので刺激された。自分なりにやってみようと思う、というお声もいただきました。農ライフを送り野菜を作っている現場の生中継をしましたが、どんなスタイルであれ、自分の身近で土に触れ、それぞれの形で実践していただけることが健康で幸せな生活の一助となるのではと思います。
皆さんもできるところから始めてみませんか?

レポート 社)日本アンチエイジングフード協会 リーダーマイスター滝田実千代
《日本デトックス株式会社》

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