2020.11.17 火曜日

シリーズ環境汚染物質講座その7汚染物質の種類と身体への影響 ~パラベン~


次はよく目にするパラベンについての解説です。

その7①

パラベンは、パラオキシ安息香酸エステル類が正式名称です。
化粧品、食品、医薬品には微生物による汚染を防ぐため、防腐剤が使用されることがあります。中でも、パラベン類は人体に対する毒性が低いとされ、
微生物、特にカビや酵母に対して効果的であるために良く使用されています。
パラオキシ安息香酸エステル類には種類があり、パラオキシ安息香酸と様々なアルコール類とのエステル化合物類になります。

  • メチルパラベン
  • エチルパラベン
  • プロピルパラベン
  • ブチルパラベン
  • イソブチルパラベン
  • メチルパラベンNa

化粧品の配合量は1%以下と規制されていて、よく使われているのは、メチルパラベンとエチルパラベンです。
医薬部外品では、まとめて「パラオキシ安息香酸エステル」と記載することもできます。
パラベンには、乳がんを進行させる原因である「エストロゲン」に似た作用があると言われているのです。
パラベンは体内に蓄積される物質であるため、蓄積によって発がん性を伴う危険性があるとされています。この疑いが発表されたのは、乳がん患者の腫瘍からパラベンが検出されたからです。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jat.1786

脇に使う制汗剤や消臭剤に含まれるパラベンが、乳がんを誘発した可能性があると伝えられました。
防腐剤として使用されているパラベンは、とても少量なため、急性的なアレルギー症状を引き起こす可能性は低いとされています。
ただ、食品や化粧品などから長期的にパラベンを摂取していると、慢性的なアレルギーを引き起こす危険性が高まることもあるかもしれません。

私たちは快適な生活を送るための製品のほとんどにパラベンなどが配合されていることを知り、中長期的な使用を控えることも考えておきましょう。身の回りにあるパラベン含有製品は1つではありません。