2017.4.3 月曜日
マイスターライフ 未来につながる暮らしと健康は自分たちで作りだすもの
岩田るみさん
東京・徳島・フランス!内からわきあがるオーガニックへのパッション
アンチエイジングフードマイスター1期生として、現在徳島県美馬市の地域おこし協力隊となり、「カフェ くるわっか」の運営責任者を務める岩田るみさん。もともとは東京生まれ、東京育ちの都会っこでもあります。それが今はなぜか愛犬二匹と共にアクティブに美馬市でカフェ経営と畑つくりの両立に取り組み、地域おこしの活動にまい進し、さらにはフランスへも活動の幅を広げています。そんな彼女の熱いパッションを掻き立てているのがオーガニックライフ。オーガニックの何が彼女をそこまで掻き立てたのでしょうか?着実に自分の世界観をつくりあげ、3拠点活動を可能にしているその原動力をインタビューしてみました。
自己紹介とマイスターになったきっかけを教えてください。
東京大学法学部を卒業後、渡仏しました。
フランスで舞台制作や企画を経験し、帰国後自身のカンパニーの舞踊公演の企画制作を行いながら、ライターとして健康雑誌等への執筆活動を行っていました。その頃は忙しくも楽しく、都会的“享楽的”生活で、外食三昧。自分の食べるものとからだの健やかさの関係に意識を向けることは無きにひとしい状態でした。
そころが、家族の闘病生活のサポートの経験をきっかけに、食と健康のダイレクトな関係を痛感させられ、一気に自分自身の食生活も変わることになりました。
それからは、お鍋の中で陰陽のバランスをとる調理法の「重ね煮」に出会い、その奥深さ、魅力の虜となり、“重ね煮伝道士”として、レシピシェア会(宴や料理教室)を行ったり料理ブログも発信しています。
知人の紹介でアンチエイジングフードマイスター1期生となり、リーダーマイスター取得後、マイスター仲間のご紹介で徳島県美馬市の地域おこし協力隊として、徳島県に移住しました。美馬市を初めて訪れた時から、私が目指す食と農業、地方と首都圏を結びつける活動に理解を示していただき、「地縁血縁なし」の移住に、不安も迷いもなかったのはご縁としか言いようがなく、ありがたく、不思議ですね。
移住された美馬市ではどんな活動をされているのですか?
食と健康の情報を発信しながら、「Farm to tableプロジェクト」で畑から食卓までの総合プロデュースを「くるわっか」というカフェを拠点に展開させていただいてます。
「くるわっか」は、過去と未来、さととまち、世代のバトンが、“くるくるわっか”につながりめぐることを、目指し祈る気持ちでつけさせていただいた名前です。
地元で生産される無農薬無化学肥料栽培の食材で美味しく健康的なメニューを提案し、地域コミュニティの活性化を図ることが今のお仕事の柱。
多くの方々に支えられながら毎日が勉強です。
気になるフランスでの活動、これからはどんなオーガニック活動を?
1990年代に4年間暮らしたフランスのご縁で、南仏ドローム県の有機ネットワーク組織「ビオヴァレ」のことを知りました。知人の紹介で、ビオヴァレの代表を美馬市に招く流れが決まり、オーガニック(有機)を地域ブランドの一つの旗印にする活動のお手本とさせていただきたいと考えています。相互交流の可能性は、食や農業の分野だけでなく、ビオヴァレの地域で進められているように、エネルギーや輸送、教育や新規産業・雇用の創出まで、幅広い分野で期待できます。
また、フランスで、3年以内に「くるわっかパリ」のような形で、食と文化の発信交流拠点を作るプロジェクトも進んでいます。
今年は、「食・農・手仕事 交流&発信事業」が総務省ビジネスアワードの採択事業に選ばれ、美馬市が進める藍染と和傘の文化発信をフランス国内でワークショップ開催という形で実施することができました。くるわっかで提案している玄米とお野菜を中心としたメニューも、精米が一般的になった元禄以前の「江戸文化」の一端として、バスク地方で発信する機会をいただきました。
10年後の明るい未来像が描けなくなってきている国内の過疎山間地域で、オーガニックコミュニティを作ることができれば、地域の活性化と持続可能なライフスタイルモデルの提案を、一挙両得で進めることができると思っています。
「できるかわからないけれど、やってみればいい!」という地域の方々の温かい励ましとサポートをいただきながら、未知の領域にワクワクしながら取り組ませていただいています。
資格・活動
- アンチエイジングフードマイスター・リーダー
- 徳島県美馬市地域おこし協力隊
- 「カフェ くるわっか」 運営責任者(https://kuruwakka.localinfo.jp/)
- 一般社団法人 日本オーガニックヴァレー協会 設立者 代表理事
- 食農文化イベントディレクター