2017.7.10 月曜日

AAFMゼミナールレポート 人が集まる・手間のかかる農業がしたい。 医と食と農を繋げよう♪のらくら農場 荻原紀行さんをお迎えして 


Share on Facebook24Tweet about this on TwitterShare on Google+0Email this to someonePrint this page

医療と農業、まったく違うと思われていた入口に立つ講義をしたお二人。(のらくら農場:荻原紀行さん(左)と社)日本アンチエイジングフード協会:白澤卓二理事長)違う視点からの講座内容にセミナー参加者はまた新たな刺激がいっぱいとなりました。

ゼミナールを終えて懇親会会場(渋谷:デイライトキッチン)にてくつろぐお二人。

ゼミナールを終えて懇親会会場(渋谷:デイライトキッチン)にてくつろぐお二人。

2017年7月8日:東京ウィメンズプラザ視聴覚室にて、社)日本アンチエイジングフード協会のマイスター向け講座 「AAFMゼミナール レポート医と食と農を繋げよう♪のらくら農場 荻原紀行さんをお迎えして」が行われました。

長野県佐久市 佐久穂町で「のうらくら農場」を営まれる荻原紀行さんは佐久TEDにもご出演のアクティブ農家。もともとは新規就農で寒いところは大の苦手であったとか。そんな荻原紀行さんが「農家視点の栄養学」として新しい視点で農業を熱く語ってくれました。

3年間うまくいってもいかなくても理由がわかならい。
理由知りたい!

冬の長い長野。佐久穂は標高も高いので真冬はマイナス20度にも。
ただでさえ寒がりの荻原さん、思うようにならず、「オレ、人生間違っちゃった?」と思うこともあったそうです。
はじめのうちは作物のできがよくても悪くてもなぜかその理由がわかならいのも、そわそわそいてしまう理由になりました。
理由知りたい!
そこで本格的に土壌分析に取り組み始めました。

image2

冬はもっぱら土壌研究タイムにも活用。来年度の計画を戦略的に立てて行けるのです。

冬はもっぱら土壌研究タイムにも活用。来年度の計画を戦略的に立てて行けるのです。

そうすると、いろいろな事がわかってきたそうで。。
萩原さんのチャレンジ精神と知りたい欲求はさらに深まって行きます。

ミネラルの重要性は、土にも人にも!

土壌分析をしていく中で、ミネラルは土の健康も人の健康もシンクロしているのでは?と気が付きはじめた荻原さん。
例えば、鉄。
鉄、えっ?土に鉄なんてあるの?とイメージが繋がらない方もいるかもしれません。でもちゃんとある土にも鉄は含まれているのです。
鉄は人に対しては、
赤血球  ヘモグロビン 酸素を運ぶ機能をはじめ多くの作用があります。
では植物に対しては?
根の形成を促進して、干ばつに強い根を作ります。根酸の分泌をして根の周囲にある栄養素を摂りこむ手助けをします。

他にマグネシウムやホウ素、マンガンなど、人の健康を調整するミネラルと同様に土にもそれぞれの役割があることに驚かされました。

image4

霜柱がきしきしと音をたてて出来上がる音が聞こえると、シーズン最後の長芋堀をする荻原さん。

バランスの良い配合飼料は、バランスよく栄養素が足りていない土にしか効かない、
と語る、荻原さん。人間の栄養検査を思い出してしまいました。足りていない栄養素を熟知してピンポイントに補給する。農作物を安定的に、栄養価を高くおいしく作るために、農家として戦略的な土作りをされているのです。

水やりだって作物の性分を活かして。

image5
トマトはどこに水やりを?

image6
ごぼうはどこに水やりを?

作物を育てるには水が要る。プランター栽培ではなかなか気が付かないなるほど!がありました。たとえば、トマト。給水は株元ではなく、根の先端に吸水機能があります。そうすると水やりは上の写真だとちょうど通路上。

一方、ごぼうは?根の生え方からして、当然根本に給水することになりますが、ここで自然の摂理で驚くには、ゴボウの葉。すごい、構造的に根本に水が集まるようになっているところです。

こういう自然の摂理を野菜達にみるときとても感動してしまいますね。
萩原さんはこういう感動を感じる一方、この畑でトマト何本あるから水はこれくらい、といったような給水計画もたてています。まさに自然と化学の一体感を感じます。

農業は農学の証明を待たなくていい。
土壌の菌は分子構成を変える。常に現場が最先端!

毎日、忙しい中でも土壌細菌の力を感じている荻原さん、菌の役割として、分子構成を変えることができる、ただし、錬金術師ではないのでない元素を生み出すことはできないとお話ししてくれました。
中でも、炭水化物のC、H,Oの構造で、ショ糖・ブドウ糖・酢酸・クエン酸・セルロースといろいろな形に変化します。土の中でもこの変化があり、どの段階にもっていくかをコントロールしているそう。
ご本人は高校時代に化学は偏差値40ですからね。と謙遜されていましたが、土への探究心はすごいものを感じます。

image7

農業に奇跡はない なるべくしてなっている。

農業には様々な方法や方式があります。荻原さんは多くの農家さんから農法についての相談をうけるとき、それぞれの農法の長所・短所を見極め、いいとこどりすればよいのではと答えているそう。
自然農  炭素循環農法  EM農法  ラクトバチルス農法  永田農法  ○○酵素などなどあまたたくさんの農法があり、私達はどれが一番良い?とジャッジをしてしまいたくなりがち。けれど農法を決め込むとそれに縛られ、農家さんにとって一番大事なものが見えにくくなってしまうという指摘もしてくれました。

確かに私達消費者も農法については情報に迷わされていることも多いのが現実。萩原さんは無農薬農法、オーガニックについて自ら発信していくことは当初まったくしていなかったそう。

農法についてはこれでなくてはいけない!というより各農法の良いとこどりをして、消費者側の賢い選択をしていくということが大事だと感じます。

気が付いたら多くの若者が集まる新規就農者の場所に。
人が集まる、手間のかかる農業をしよう。

image8

萩原さんの農場がある佐久穂町は長野県の佐久市から山側へ30分ほどの中山間地域。いわゆる日本の農家が営む山あり、谷あり、川ありの平坦な場所が少ない標高1000メートル近い場所。けれどこの場所に多くの新規就農者が集まってきています。
不思議なことに、キャンペーンを行っているわけでもなく、気が付いたら多くの若者が農業をしに集まってきていたという地域。
佐久は長野県でも指おりのオーガニック地域です。
新しい生き方の価値観を農業に見出して、その場所を求めている若者が、佐久穂に集まっているのでしょう。

まとめ

懇親会会場にて セミナー参加者と

懇親会会場にて セミナー参加者と、

いかがでしたか?荻原さんの農業にかける思い。美味しい白菜の株を作るため、直径23センチを26センチにするにはどうしてやろうと土を模索しながら日々格闘されている姿はある意味かなり職人です。
一方、アンチエイジングフード協会の仲間からすれば、生産性よりももう少し自然農に近い、多様性を重視して農業を目指したいと思われた方も多いかもしれません。
同じ土から食を得る作業でも、農業と農行(のうぎょう)は違いがありそうですね。しかし食物の特性や土の特性を知り研究しながらどこを目指したいかを知るとても良いきっかけになったと思います。日本の食糧自給率を高めるためにも、荻原さんのような研究型農業はより求められてくるでしょう。
一方、働きながら自分の家族や仲間のために作物を作る兼業農家的な普及もとても大事になこと。それも都心で暮らす人達にとってチャレンジする機会が欲しいところです。

まずは苗ひとつ、種ひとつ。知識だけで満足せず自ら作物を育てることから始めてみませんか?

のらくら農場ホームページはこちらから

Share on Facebook24Tweet about this on TwitterShare on Google+0Email this to someonePrint this page