2018.10.5 金曜日
シリーズ:【食と予防医療 読むだけ講座】~食を学んで病を寄せ付けないために~第12回「抗生物質過多な畜産」
心身ともに健康で若々しくあるために、まずは老化や病気の仕組みを知ることはとっても大切ですね。
「老化を遅らせ、病気から身を守る食べものと食べ方=アンチエイジングフード」について社)日本アンチエイジングフード協会のBASIC、ADVANCEDのテキストの中から毎回テーマを関連トピック選び【食と予防医療 読むだけ講座】を連載で皆様にお届けしています。
第12回「抗生物質過多な畜産」
突然ですがここで問題です。
Q:「良質なお肉」のための肥育条件の1つとして該当するものは?
A:抗生物質を大量投与 B:穀物や骨粉を与える C:ストレスをかけない
答えはC:ストレスをかけないが正解です。
もちろん飼育環境で放し飼いや、牧草など自然の食を与えていくことも大事なポイントです。肉は良質なタンパク供給元ですから毎日の食事に良質な肉を摂りいれて行きたいものですが、その一方で良質な肉の生産が間に合わないという問題も浮上しています。
急速に消費が増えている畜産品
安価に大量生産するために使われる抗生物質とは?
近年日本でも肉やチーズなどの畜産品の消費が増えています。良質なたんぱく質の摂取もできる一方、摂取過多による不飽和脂肪酸のとり過ぎなどの問題もありますが、実は中国などでは驚きの需要拡大がおきています。そしてそのために生産の現場でも新たな問題が生じています。
多くの畜産業では、食肉を短期間に大量にかつ安価に生産するために、家畜密度が高い状態で肥育し、高カロリーな穀物やたんぱく質の多い骨粉などの飼料が与えられています。その結果、運動不足になりやすく、太り過ぎやストレスで病気となる傾向にあります。その治療はもちろん、感染症予防のために抗生物質が飼料に大量に添付されています。また、成長促進を目的としたホルモン剤を使用しているケースも少なくありません。
結果、サルモネラ菌や腸球菌、ブドウ球菌、カンピロバクターなどで、抗生物質に抵抗力を持つ薬剤耐性菌が生まれ、ますます強い抗生物質が投与されるイタチごっこの状態に陥りがちです。また、抗生物質やホルモン剤などが肉に残留し、その肉を大量に摂取することで人間もまた化学物質過多となり、解毒作用を担う肝臓に負担を与えるだけでなく、体内にいる常在菌を一緒に殺してしまうなど、腸内環境への影響も懸念されています。
草牧牛や豚、鶏など自然環境の良いところで良質な飼料を食べて育った畜産物は病気にもかかりにくく、地味深い味わいがあります。
まだまだスーパーなどでこのような肉を見かけることはほとんどありませんが、インターネットでもこのような肉類は購入できるところも増えてきました。
食の安全を考える上で肉類の購入についても一度ご自分でも調べてみてはいかがでしょうか?
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