2017.2.20 月曜日

“一汁三菜”に何をどう選ぶ? 元禄以前の食から学ぶ「現代の一汁三菜」


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1980年代、肥満に苦しむアメリカで、世界の長寿食を研究した結果、「元禄時代以前の日本の食事=和食こそ、人類の理想食である」との報告がありました。食生活の多様化が進む現代において、脈々と受け継がれてきた日本の伝統食のルールには、アンチエイジングフードとの共通点が多いことが分かっています。昔の人が積み上げてきた「食の叡智」を、今に活用して、おいしく体に良い献立づくりを考えましょう。

映画「武士の食卓」より

映画「武士の食卓」より

玄米を主食に献立を考える

食料生産の方法は、1960年代以降に大きく変わったといわれています。農業や漁業は家族経営のささやかな営みから、技術を駆使した資本集約的な経営に代わり、さまざまな食品を世界中で取引するアグリビジネスが発展しました。その結果、食料の生産量は増え、先進国の多くの人々は飢えや栄養失調の心配なく、世界各国の味を日常的に楽しむことができるようになっています

そんななか、肥満が社会問題化しているアメリカで発表された報告書に「穀類を主食として豆類、野菜、海藻、それに小魚や貝類を少量添える、元禄時代以前の日本の食事=和食こそ、人類の理想食である」との記載があり、話題となりました。

元禄期以前の日本人の食生活とは、どのようなものだったのでしょうか。

元禄期以前の日本人の食生活とは、どのようなものだったのでしょうか。

元禄期以前、日本人は、玄米か雑穀を主食とし、副食として野菜、海藻類、豆類、魚介類を食べていました。玄米や雑穀で足りない栄養素は、ビタミンA、B1、B2、ビタミンC、カルシウム、鉄、たんぱく質。これを補うための副食で十分だったのです。

現在も和食の基本は一汁三菜。一汁三菜とは、ご飯のほか、汁もの1品、おかず3種(主菜1品、副菜2品)で構成された献立のことをいいます。元禄以前の食生活をこれに当てはめてみると、玄米と味噌汁、魚介類の主菜を1品と、野菜、海藻、豆類の副菜が2品になります。これに野菜の発酵食であるぬか漬けが加われば、完璧です。

基本を押さえて、現代版「一汁三菜」を考えよう

現代の一汁三菜1

現代に比べて食材の数ははるかに少なかった元禄期以前ですが、質素でありながら栄養バランスの良い食事の基本形が考えられていました。しかし、しかし、様々な食材が手に入る時代、あえて元禄時代の食材にこだわる必要はないでしょう。

主菜に肉を取り入れたり、漬け物の代わりにヨーグルト和えを入れたり、アレンジの幅も広がりました。スープを具沢山にして野菜の1菜としたり、野菜がたりないなと思ったら、主催に添える野菜を増やしたり、続ける上では臨機応変さも大切です。気をつけるべきは、摂り過ぎになりがちな油の量や質、そしてできるだけしっかりと育てられた旬の野菜や調味料等「本物の食材」を活用することです。基本をおさえつつも、楽しみながら、現代の「一汁三菜」献立を考えてみてくださいね。

 

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