2018.1.15 月曜日

さしすせそプラスαの「よい調味料」の選び方 その1


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和食の基本と言われる『さ(砂糖)・し(塩)・す(酢)・せ(醤油)・そ(味噌)』について、よい調味料の選び方を知っておきましょう。

『さ(砂糖)・し(塩)・す(酢)・せ(醤油)・そ(味噌)』見直してみませんか?

冬になると飲みたくなる甘酒、甘味料としても応用できます。

冬になると飲みたくなる甘酒、甘味料としても応用できます。

砂糖

「上白糖」を「黒糖」「きび砂糖」にそして「甘酒」の応用も!

Point1:精製度の低いものを選ぶ
一般的な白砂糖(上白糖:GI値111)は精製されており、分解されやすいショ糖が主成分。そのため白砂糖を頻繁に使っていては、料理自体が高糖質となり高血糖の原因となりがちです。砂糖を使いたいのなら、精製度が低いものがおすすめです。たとえば、黒砂糖やきび砂糖、和三盆などが該当します。なお、三温糖は上白糖を取り除いた糖液をさらに加熱濃縮したもの。多少ミネラル分は残っていますが、加熱でカラメル化(糖化)が進んでおり、おすすめできません。

黒糖:(GI値99)

サトウキビの糖液をそのまま煮詰め、途中で石灰を加えて固めたもの。カルシウム、カリウム、鉄分、ビタミンB1などのビタミン・ミネラルを豊富に含み、抗酸化ポリフェノールやGABAなども含む。
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きび砂糖(GI値104)

精製途中の砂糖液をそのまま煮詰めて作られる上白糖と黒砂糖の中間。サトウキビの風味とミネラルが活きているが、黒糖ほどクセがないので料理などにも使いやすい。

Point2:サトウキビ由来以外のものを選ぶ
砂糖や果糖ブドウ糖液糖など、甘味料系の多くはサトウキビによるものが多く、工業化も進んでいます。他のものを原料とした甘味料を選ぶのも一手でしょう。もちろん、原材料が何であっても精製度が高いものは避けたいものです。
また、合成甘味料は肥満や糖尿病につながるほか、うつや腎機機能低下、血管系疾患のリスクが増大すると言われており、避ける方が得策です。

てん菜糖(GI値65)

砂糖大根を原料とした甘味料。国産なら遺伝子組み換え原料の恐れもなく、あっさりとした甘みで料理にも使いやすい。

ココナッツシュガー(GI値32)

16種類もの必須アミノ酸を含み、黒糖に似たコクがある。ビタミン、ミネラルも豊富。

はちみつ(GI値30〜65*ローの方が低い)

ビタミン・ミネラルが豊富で、抗酸化物質であるピノセンブリン、リゾチーム、ベンジルアルコールなどの栄養素を含む。ただし日本で流通するハチミツのほとんどが低温殺菌され、本来の栄養や酵素は壊されているので、栄養効果を狙うなら生の「ローハニー」を選ぶこと。加熱すると損ねられる栄養素もあるので、調理に使いにくいのが難点かもしれません。

メープルシロップ(GI値55前後)

カエデの樹液を濃縮したもので、ビタミン・ミネラルを多く含む。品質にばらつきがあるので、信頼のあるメーカー、取扱店のものを選ぶのが重要です。

アガベ(GI値10-20)

米国アリゾナ州などの砂漠で育つブルーアガベ(竜舌蘭)を絞った糖液を濃縮したもの。低GI食品として注目されているが、果糖であるフルクトースの割合が多いため。フルクトースは直接的には血糖値を上げないが、肝臓で分解されて脂肪酸を精製するなど、大量摂取するとかえってマイナス。少量を上手に使うことが大事ですね。

甘酒手づくりしてみませんか?
砂糖のように急激に血糖値を上げず、栄養価の高い甘酒を、手作りしてみませんか?甘いものが欲しいときはもちろん、料理に使えば味わいに奥行きがでます。

ポットを使った甘酒の作り方

  1. 米1合に対し、3合分の水を入れてお粥を炊く。
  2. 60度に冷ましたおかゆと、もみほぐして湯煎しておいた乾燥麹を混ぜてポットに入れる。
  3. 時々ポットを振って混ぜ、10〜12時間程度で出来上がり。

「精製塩」を天日平釜製法の「海塩」そして「塩麹」にチェンジ!
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Point1:精製度の低い「天然塩」を選ぶ

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砂糖と同様、精製度の低いものを選びましょう。「精製塩」はイオン交換樹脂膜電気透析法(イオン交換膜法)により化学的に作られた塩で塩化ナトリウムが99.5%以上の塩のこと。安価で手に入れやすい反面、塩気がきつく感じられます。天然塩と異なり、塩化マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが排除されているため、塩化ナトリウムの摂り過ぎが懸念されます。なお、日本で流通する塩で最も多く、その次に多いのが、塩化ナトリウム度の高いメキシコやオーストラリアの輸入天日塩を溶解したものに、にがりや日本の海水を足して加工した「再生塩」。パッケージには「自然塩」などの表記があることが多く、注意が必要です。「ミネラルが豊富」をうたって“にがり(塩化マグネシウム)”が多くなっていますが、一部だけの栄養追加は不自然(にがりの摂り過ぎは腎臓への負担になるとの報告もあります)。にがりだけでなく、カルシウムやカリウムなどのバランスのとれた天然塩を選ぶのがよいでしょう。

Point2:ミネラルバランスのよい日本の海塩

天然塩は大別して、地下や地表に出てきた塩の層を削った「岩塩」と、海水を加工した「海塩」があります。海に囲まれた日本では、古くから自然に水分を蒸発させてできた「海塩」が使われてきており、そのミネラルバランスは発酵食品づくりにも最適と言われています。ただし、海の汚染も懸念されている今、きれいな海水域の海水を使用して製造された海塩を選ぶことが大切です。塩田で濃縮して天日で結晶させ、釜で乾燥させる製法と、地下海水を組み上げて濃縮してから加熱蒸発して結晶させる製法がありますが、近年では様々な製法が研究されているので、食べ比べて好みの塩を探すのもよいでしょう。

☆手づくりしてみませんか?

塩を使う場面で、近年人気の「塩麹」で代用してみてはいかがでしょうか。塩をそのまま使うよりも、発酵調味料として使うことで栄養効果も高まります。

米麹を使った塩麹の作り方

  1. 米麹100gに対し塩35 gを加え、水は麹がしっかり浸るくらい加える。
  2. 翌日には水を吸って水分が少なくなるので、少し加水する。
  3. 毎日1回、塩麹を混ぜる。常温で10〜14日おいて発酵したら出来上がり!
  4. *発酵が完了したら冷蔵庫で補完してください。

    醸造アルコール入りの「食酢」を「純米酢」や「黒酢」「もろみ酢」にチェンジ!

    Point1:醸造酢の中でも全面発酵より静置発酵を選ぶ

    健康効果も注目されている「酢」は、穀物や果実、野菜などの原料を酢酸発酵させて醸造した後に熟成させたもの。この「醸造酢」に対して、かつては戦中から材料を混ぜて作った「合成酢」が流通していましたが、今はほとんど見られなくなっています。しかしながら、現在の「醸造酢」がすべて昔ながらの「本物の酢」とは限りません。「静置発酵」と呼ばれる昔ながらの製法では、タンクの中の表面の酢酸菌がゆっくりと3〜5ヶ月かけて自然にアルコール分を酢に変えていきますが、現在の多くのメーカーでは機械で人工的に空気を送り込み、1〜5日ほどで発酵を終えさせる「全面発酵」と呼ばれる速醸法が主流となっています。全面発酵の方のさっぱりした味わいに対し、「静置発酵」は強い酸味とコク、旨みが特徴です。

    Point2:原材料にこだわって選ぶ

    「醸造酢」は製法以外にも原料にも様々なバリエーションがあります。一般的に流通している「食酢」「穀物酢」には、サトウキビなどの廃糖蜜を発酵させて醸造した「醸造アルコール」が多く使われていることがほとんど。一方、「純米酢」や「純りんご酢」のように原材料をしぼっているものもあります。風味は原料や製法によってそれぞれ好みで選ぶとよいでしょう。なお、栄養価として注目される「アミノ酸」の量で選ぶなら、黒酢やきび酢、もろみ酢などがおすすめです。また、ドリンクとして気軽に飲むならりんご酢やぶどう酢、イチジクなどの果実酢を選んでもいいでしょう。

    黒酢

    一般の米酢が精製米を使うのに対し、黒酢は玄米が原料。玄米、麹菌、水を壷に仕込んで、屋外に放置され、強い太陽光と冷たい海風にさらされながら、1年以上かけて自然にじっくりと糖化、アルコール発酵、酢酸発酵までが行われる。美容アミノ酸とも呼ばれる「D-アミノ酸」を通常の米酢の50倍以上含む。

    もろみ酢

    沖縄のお酒「泡盛」を作る際の過程で生じた酒粕を原料に、酢酸発酵させたもの。クエン酸が豊富で、まろやかな風味。正確には食酢ではなく清涼飲料水に分類される。

    手づくりしてみませんか?

    穀物酢や米酢は個人で作るのは難しいと聞きますが、果実酢なら比較的簡単に手作りすることができます。ここでは、有機栽培の「柿」を使った作り方を紹介しましょう。

    柿を使った柿酢の作り方

    1. 柿(渋柿でもOK)は有機栽培のものを選ぶ(皮に酵母がついている)。
    2. ヘタを取って容器に並べ入れ、ドライイーストをごく少量振り入れる。
    3. ガーゼなどで密閉しないようにふたをして、10日ほど冷暗所に放置する。
    4. 柿が柔らかくなったらつぶしてかき混ぜる。2〜3日おきに行う。
    5. 1ヶ月ほどたったら、かき混ぜずに放置する。白い幕は酵母菌のコロニー。
    6. 3ヶ月ほどたったら、ざるでこし、さらに布でこして出来上がり!

    醤油

    醸造アルコール入りの「食酢」を「純米酢」や「黒酢」「もろみ酢」にチェンジ!

    Point1:昔ながらの「本醸造方式」の醤油を選ぶ

    醤油の製法には、伝統的な「本醸造方式」、アミノ酸液などを使ってうま味を出して醸造する「混合醸造方式」、アミノ酸液などを混合して製造期間を短くしてつくる「混合方式」があります。当然、本醸造方式で作られたお醤油を選ぶのが味や風味はもちろん、栄養的にも好ましいでしょう。原材料のポイントは「大豆」と「小麦」。近年では、脂肪分が少ないために発酵期間の短縮がかない、さらには旨みや風味もよいことから大豆から油を抽出した残りの部分「脱脂加工大豆」を使用しているものが一般に流通しています。また、一方で「丸大豆」を使ったものも人気が高く、丸のままの風味や栄養が取れるとされます。製法はもちろん、有機の国産大豆など、原料にこだわって選ぶのもよいでしょう。

    Point2:料理や目的、好みなどに合わせて選ぶ

    最もポピュラーな「濃口醤油」ですが、加熱処理をしない生醤油(生揚げ醤油)、塩分を約半分に減らした減塩醤油なども登場しています。それ以外では、関西圏に多い「薄口醤油」、主に東海地方で製造され、豆味噌の製造途中に分離した液汁が原点という「溜まり醤油」、山陽・九州地方で多く、二度仕込みでとろっとした仕上がりの「再仕込み醤油」、そして小麦を多く使って淡く仕上げた「白醤油」があります。比較的、地元密着の醤油蔵が丁寧に醸造していることが多く、品質もよいものが多いです。

    ☆手づくりしてみませんか?

    もとは豆味噌づくりでしたたった汁をなめたところ美味だった…というところから始まった醤油。しかし、いまやペットボトルでも簡単に醤油を仕込むことができます。

    ペットボトル(約3本分)で仕込む醤油の作り方

    1. 大豆(1.5kg)を一晩水につけて柔らかくなるまで煮る。
    2. 小麦(1.5kg)は炒ってミキサーで砕く。(小麦が手に入らない場合は、強力粉1.5kg)
    3. 1に麹菌(10g)をまぶして布で包み、時々混ぜながら3〜4日間ほど置いておく。
    4. 水4Lに対して1kgの塩を混ぜてよく溶かす。
    5. 2と3を混ぜて、ペットボトルに注ぐ。
    6. 時々混ぜて、ふたをとって空気を出す。
    7. 約1年ほどたったら、ざるでこし、さらに布でこして出来上がり!

    味噌

    醸造アルコール入りの「食酢」を「純米酢」や「黒酢」「もろみ酢」にチェンジ!

    Point1:昔ながらの「天然醸造」の味噌を選ぶ

    味噌の原材料は基本的には「大豆・塩・麹」だけ。これを冬に仕込み、気温が上がるにつれて乳酸菌や酵母菌の活動が活発化して醗酵が進み、独特の香りや味を作り出していきます。基本的には仕込んでから人為的な操作をせず、自然の気温差でゆっくりと発酵させていきます。しかし、昔から続くこの「天然醸造」のお味噌は今や少数派。そのほとんどが、仕込んですぐに加温できる部屋に置き、強制的に醗酵を早める「速醸法」がほとんど。通常1年はかかる味噌づくりも、数週間~3ヶ月ほどで仕上げられます。短期間で急速に醗酵させるため、味や風味が落ち、そのためにダシや化学調味料が加えられていることもあります。私たちが選びたいのはやはり「天然醸造」のお味噌ですね。

    Point2:原材料をチェックしながら、自分好みの味噌を探す

    味噌づくりのベースとなる大豆はやはり「国産」がベスト。大豆の国内自給率は約8%でほとんどが輸入大豆ですが、輸入大豆はポストハーベスト農薬や遺伝子組み換えといった懸念があります。国産なら、遺伝子組み換えの恐れがなく、無農薬・有機栽培であればさらに望ましいでしょう。あとは、蔵付きの酵母菌に加え、天然塩を使っていればおいしいお味噌が期待できます。とはいえ、赤や白、黄色に茶色、黒っぽいものも…あるように、味噌は様々。赤色の辛口味噌「仙台味噌」、米麹が多くて赤い「越後味噌」、そして山吹色で辛口の「信州味噌」、大豆の倍以上の米麹を使って上品に仕上げた京都の「白味噌」、麦を麹にした九州の「麦味噌」などがあり、好みに応じて食べ比べてみるとよいでしょう。

    ☆手づくりしてみませんか?

    「手前味噌」とも「味噌買う家は、蔵が建たぬ」ともいうほど、かつては自家製味噌が一般的でした。自分好みにこだわって、大豆や塩などにこだわって最高級の味噌を造ってみては?
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    少量でもできる「手作り味噌」の作り方

    1. 大豆(500g)を一晩水につけて、豆が柔らかくなるまで煮る。
    2. 煮上がった大豆をざるにとり、煮汁を200ccほどとっておく。
    3. 乾燥麹500gと塩250gをポリ袋の中でよく混ぜ合わせておく。
    4. 1と3をよく混ぜ合わせ、その際には豆をよく潰す。
    5. 固ければ2の水を足す。よく混ぜて空気を抜く。
    6. しばらくおいて、1ヶ月くらいに混ぜ直します。
    7. 約4ヶ月後から食べられますが、1年くらいおくとまろやかになります。

    いかがでしたか?選び方をしっかり覚えて、「よい調味料」をそろえレア、シンプルな食事もきっと楽しみになることでしょう。手作りすると原材料にもしっかり配慮できるので安心ですね。ぜひ、和食の基本の調味料の断捨離ができたところで、さらに他の調味料などについても興味がわいてきたのでは?ぜひ、あなたならではの調味料ベストメンバーを見つけてくださいね。

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