2016.12.2 金曜日

【家族で考えよう・話してみよう】AAFMゼミナール報告 現代食は「新型栄養失調」? 〜ミネラル不足の実態と対処法〜 


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飽食の時代に栄養失調?この信じがたい事実について、「〜食事でかかる〜新型栄養失調」の著者、国光美佳先生に、AAFA食原病ゼミナールで、ご講演をいただきました。

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新型栄養失調とは、カロリーは足りているのに、現代の加工食品を中心とした食事が原因でミネラルが不足し、心身に何らかの症状が出ること。
ミネラルは、酵素の働きを円滑にする人体の必須微量元素で、身体の様々な働き(運動、心の動き、学習など)に影響を与える重要な栄養素です。主要ミネラルのカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅などはもちろん、微量ミネラルのマンガン、ヨウ素、クロム、セレン、モリブデン、コバルト、バナジウム、リチウムなども、私達の身体が正常に機能するために、実は重要な役割を果たしています。

ミネラル不足で起こる症状

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例えば、最近その重要性が注目されているマグネシウムの場合、神経過敏、うつ病、神経・精神障害、心臓・循環器血管障害など。また、亜鉛不足は、味覚・嗅覚障害を引き起こし、21%の子供が酸味を、14%が塩味を、6%が甘味・苦味を認識できないといいます。
特に子供の亜鉛不足による味覚障害は社会問題としても注目されるべきと国光先生は指摘されました。

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現代食、すなわち、昭和の初期になかったコンビニ食、レトルト食品、冷凍食品などの市販食品が、 「計算値と実績値の差異」を生み出していることも大きな問題とのこと。
つまり、料理成分表から手作り品をベースとして計算した数値と、市販食品の実測値に大きな差異があるということなのです。

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例えば、市販のマカロニサラダはミネラルが計算値の約半分であったり、ゴボウサラダは3分の1にも満たないという結果だったそうです。また、一見バランスが良く見える、コンビニの幕の内弁当も、食品バランスガイドに準拠しているように見えながら、実際には推奨量との乖離は大きいものでした。

では、なぜ、市販加工食品でミネラルが不足するのでしょう?

  1. 水煮食品:高温で茹でた後に何度も水洗いをするため、素材の栄養素が抜け落ちている。その上、濁り防止に、食品添加物のリン酸塩を使うからダブルパンチ。リン酸塩は、身体の中でミネラルと結合して、ミネラルを体外に排出してしまう。
  2. 揚げ物に精製・純粋油:栄養素が不純物としてろ過された油での「油煮」は、水煮同様、浸透圧の関係で食材の栄養素が油に溶け出てしまう。
  3. インジェクション処理:例えば、冷凍のとんかつ。お肉に針を刺して柔らかくすると共に、味付けや増量目的で、調味料やリン酸塩を注入している。
  4. リン酸塩:お菓子、ハム・ソーセージ、魚肉など、さまざまな市販食品に含まれている。
  5. だし文化の変化:必須微量ミネラルを摂れない「だし」=風味調味料の普及。
  6. カット野菜の変色を防ぐための塩素処理:生キャベツと処理したキャベツでは、ミネラルは3割減、ビタミンCは7割減。

とやはり加工と流通の過程で様々な処理や添加をされています。

家庭でできるミネラル不足を補う食の見直し

〜第一ステップ〜 まずはできることから

  1. 主食を見直す:白米を玄米や分つき米、雑穀米に。どうしても白米しか食べない、という場合には、そば粉を混ぜて炊く。
  2. 「だし」のフル活用。煮干し、アゴ、昆布などの天然だしを使う。粉末にして、どのお料理にもかけたり混ぜたり。また、風味調味料からいきなり天然だしにするのではなく、1:9や2:8から始め、天然だしの比率を少しずつ上げる。
  3. 非精製のエキストラバージンオリーブオイルなども補充。

〜第二ステップ〜 食事全体の見直しへ

  1. ミネラル・レシチンを含む食材を摂る。小魚や貝類、海藻類、たね類、木の実など。レシチンの補給には、卵黄、大豆、大豆製品など。
  2. リン酸塩を含む食品を避ける。
  3. 素材から調理し、水抜き、悪抜きに注意。茹で汁もスープにして使い切る。

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国光先生もおすすめのミネラルペースト(あごや煮干し、昆布などに良質なオイルを)

最後に、アスペルガー症候群の小学生や、うつ病を患う高校生が、ミネラルの補給で、劇的に症状が改善した例が紹介されました。後者の高校生は国光先生の講演会で体験を発表。「クスリで苦しむお友達を助けたい。食で、私がここまで変われたから、将来は栄養の道に進んで、たくさんの人を助けてあげられるようになりたい。」と語ってくれたそうです。

現代の様々な病気は食原病。
食を見直せば、さまざまな不調が改善します。この事実をひとりでも多くの人々に伝え、安易にクスリに頼らない世の中にし健全な食習慣を見直して行きたいものです。

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この記事を書いたマイスター

image6田原 眞紀
社)日本アンチエイジングフード協会 認定リーダーマイスター

食について勉強をするきっかけとなったのは、母の病気。
その病気について学ぼうと、最初に手にした本、それが、理事長である白澤先生の本でした。
病気についての説明、そして病気に効くレシピ、どちらも非常にわかりやすい内容で目から鱗の内容満載。
そして、実際にセミナーを受講して、さらに食と健康の繋がりの深さを知り、如何に危険な食べ物や化学製品が世の中に出回っているかを理解しました。I am what I eat. 「私は私が食べる物でできている」
私は医療関係者でもなく、健康や食に関するビジネスに携わっている訳でもないので、私自身の影響力は微々たるものですが、まずは家族や周りの方々に、食の大切さを伝えることで、白澤先生や協会の皆さんの熱い想いの普及に少しでも貢献できればと思っています。

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