2020.4.27 月曜日

認知症 アルツハイマー予防の食事術 その13 番外編 睡眠と歯のこと まとめ


最近の研究ではアミロイドβのなど脳にたまった老廃物は睡眠中に洗い流されていることがわかりました。睡眠は脳の掃除をするとても大事な時間なのです。

ワシントン大学が行った調査ではよく眠れている人ほどアミロイドβの蓄積が少なかったそうです。睡眠時間が短いと脳が委縮するスピードが速く、認知機能の低下もすすみやすくなると考えられます。
つまり睡眠不足はそのままアルツハイマーに直結してしまう可能性が高いのです。

図1

睡眠は質と時間が大事

加齢とともに夜中に何回もトイレに起きる、早朝に目覚めてしまってそのまま眠れないといった症状はありませんか?3~4時間おきに目が覚めて熟眠できてないという悩みもあるかもしれません。

朝、すっきり目覚めることができて、昼間に眠気がないのであれば睡眠の質も量も足りていると考えられますが、眠っても疲れがとれない方は睡眠の質を考えてみましょう。

熟眠できる環境をつくろう

  • 昼間~夜間にスマホやコンピューターなど必要な時意外は触らない、電源の切る。
  • 緑茶、コーヒーなどは6時以降は飲まない
  • 眠る2時間ほど前にゆっくりとぬるめのお湯につかる。寝る直前の熱い風呂はNG
  • 飲酒を睡眠導入のかわりとしない
  • 激しい運動をしない
  • 自分にあった枕や寝具を揃えてみる
  • 快適な温度調整をする

口腔ケアで認知症予防

さて、十分な睡眠をとった次にケアしたいこと、それは朝起きてからの歯磨き習慣です。
寝ている間に口腔内は悪影響を及ぼす細菌が繁殖している状態。
そのままにして朝食をとったら、細菌がそのまま体内にはいり腸内細菌にも悪い影響を及ぼしかねません。
図2

また、歯周病のある方はまず治療をしましょう。歯周病は常に悪い細菌の繁殖にさらされることにもなり体内に菌がまわると慢性炎症のひきがねになります。
また口臭の原因にもなります。友人・家族とコミュニケーションエチケットとしても歯周病は治療しましょう。定期的な口腔内ケアを年齢とともに意識しましょう。

さていかがでしたか?ここまでアルツハイマー予防の食事術と番外編としてライフスタイルのことについてお知らせしてきました。
食事術については何を食べるか、について詳しくお伝えしてきましたが食べることそのものを楽しみながら過ごすということもとても重要です。

図3

家族や友人との食事ができる方はその時間を大切にしましょう。またこれからは一人で食事をする方も多くなってくるでしょう。
一人だから、菓子パン1個でいいやではなく一人であっても自分のために食事を整える工夫、ひとりでも愉しく食べる時間を持つということがこれからの孤食の時代には大切なことかもしれません。

また、食事術以外にも睡眠や運動、ごきげん術、歯のケアなど様々な生活の上での工夫も大切なこともお伝えしてきました。
アルツハイマー予防は食事術だけではなくこうしたケアも重要です。
ぜひ実践してみてください。

参考書籍

Dr.白澤のアルツハイマー革命 ぼけた脳がよみがえる