2016.7.11 月曜日

内部被曝を避けるために知っておきたい食品の選び方


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福島第一原発事故以来、国土および近海に撒き散らされた放射性物質を考慮し、「国産」食品も厳しく選ぶ必要が生じています。長期にわたって影響の大きいものだけに、日常的に気をつけることが大切。でも、やみくもに怖がるばかりでは、むしろ体に悪いというもの。基本的な「放射能汚染食品を避けるための方法」を抑えながら、気持ちはおおらかに過ごすことが大切です。

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「福島近辺以外なら大丈夫」とは限らない
地域を意識しつつもそれだけに頼らない

今回放出された放射性物質のうち、ヨウ素131は半減期8日と短く、現在はさほど恐れる必要はないでしょう。しかし、セシウム137の半減期は30年、ストロンチウムも29年。プルトニウムについては2万年以上と長く、これらを体内に取り込むと長期にわたって内部被曝をうけることになります。そこで、水や食べ物といっしょに体内に取り込まないように気をつける必要があります。

原発事故で放出された放射性物質はいずれも微粒子状だったため、風で長野県や東京都まで移動し、海流に乗って米国西海岸にまで広がりました。千葉県や埼玉県などの一部でホットスポットと呼ばれる放射線量の高い地域が出現したのもそのためです。今後は、その場で分散・定着しながら川の中州などに偏ったり、食物連鎖の中で上位の生き物に濃縮されたりすることになります。

ということは、単に福島近辺の食べ物を避ければよいというわけではなく、広い範囲で確認しながら食べ物を選ぶことが大切といえます。実際、2011年には鹿児島で水揚げされたかつおやマグロ、2012年には山口県萩市で生産された柑橘ジュースからセシウムが検出されており、汚染の範囲が広がっていることがわかります。事故から5年以上が経つ今も、静岡県や長野県などの原木栽培しいたけや千葉県の大豆などからも検出されており、「福島近辺以外なら大丈夫」と手放しではいえない状況です。むしろ、福島県産の方が検査を密に行っていることを鑑みると、単に産地で選ぶというのは安易といえるでしょう。

最も影響が大きいのは「野生の恵み」
ジビエは検査済みで安全性が確認されたものを

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放射性物質が落ちた畑や田んぼでは、土を入れ替えたり、ゼオライトなどを用いたりして「除染」が行われています。しかし、自然界の山や川、湖などはそうした人の手による除染を行っていないため、放射能汚染の影響は今も継続していることになります。アンチエイジングフードとしては、添加物の恐れがなく、自然のエネルギーを取り込んだ「ジビエ」は大変魅力的ですが、こと放射能汚染を考慮すると、産地や検査値について栽培・畜産製品よりもセンシティブにならざるを得ません。

2014年厚生労働省が集計したデータによると、放射性セシウムの基準値を超えている品目は、シカやイノシシなどの獣肉、たらの芽やたけのこの山菜、コイやイワナなどの川魚などです。最高値を検出したのは、長野県佐久市で採れたチャナメツムタケで1500ベクレル/kgという、国が定めた出荷基準値の15倍という数字。他にも山梨県富士吉田市でアカモミタケが970ベクレル/kgなど、野菜のきのこは総じて高めの数字を記録しました。

近年特に人気のあるジビエですが、できるだけ東北・関東・中部のものは避け、定期的に報告されるデータを鑑みながら、影響が少ないと判断されるものに限定するのが賢明でしょう。

継続した汚染が懸念される海洋
海底魚・大型魚を中心に太平洋北側の魚介類は避ける

セシウムやストロンチウムは海底に沈みやすく、ヒラメやカレイなどの海底魚や海泥中に棲む貝類なども汚染が心配されています。さらに海洋生物に取り込まれた放射性物質は、水銀などと同様に食物連鎖によって「生物濃縮」され、その上位にある魚ほど高濃度になると考えられています。

なお厚生労働省発表の2015年のデータでは、福島県を中心に茨城県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、岩手県を中心に、たこやうなぎ、メバルなどのセシウムに汚染された魚が報告されています。事故以前で高かったのは、マグロやかつおなどの回遊魚および大型魚であり、魚の寿命を鑑みると10〜30年と長いため、今後は生物濃縮が進み、これらの魚の濃度が高まることも考えられます。

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なお、現在も福島第一原発からは汚染水が漏れ出しており、それでもセシウムについては、ゼオライトを用いた除染が行われているため、排出が相当抑えられていると考えられています。しかし、ストロンチウムについては測定も難しく、ほぼ無策とされており、その排出および環境への影響が未知数であるとして、大きな懸念となっています。

ストロンチウムは骨にたまりやすく排出されにくいため、生物濃縮により濃縮される可能性が高く、魚介類の汚染の可能性は大きいと考えられています。セシウム同様、危険性を意識して食べ物を選ぶようにしましょう。

判断が難しい「基準値」と実際の流通量
外食・加工品は避け、産地やメーカーなどを変える

日本政府が2012年4月に定めた基準値としては、一般食品(穀類や野菜、肉・魚・卵)が100ベクレル、牛乳50ベクレル、飲料水10ベクレルです。そして、新たに乳幼児食品として10ベクレルの基準値が設定されました。通常よりもかなり高かった事故直後の暫定基準(IAEAの基準)から通常に戻された形で、アジアやEUや米国など比較すると同程度または低く見えます。しかし、そこに少々違和感のある事情があることをご存知ですか。

そもそも国際的な食品基準を定めているコーデックス委員会(FAO及びWHO により設置)は、セシウム基準を1,000ベクレル/kgとしています。これは東南アジアを始めとする国々で採用されており、「食品の10%が汚染されている」という前提で決められています。EUの緊急時基準値も同様に10%、米国については預託実行線量5ミリシーベルトを採用して30%という前提です。つまり、アジアやEUは90%、米国については70%の食べ物が被爆の影響なしという状況での数値というわけです。

一方、原発事故で放射性物質が放出されてしまった日本では、50%の食べ物(乳幼児用食品については100%)に影響があると想定されて算出されています。同様にチェルノブイリの事故による影響があるとされるベラルーシも同様に低めに設定されています。つまり、たとえばEUでは牛乳10本を飲んだとして、1本だけ1~1000Bq内のものがある状態、日本は10本中5本が1~50Bqのものがある状態というわけです。また視点を変えれば、1000Bqを取り込んでしまっても、それ以降取らなければ、生物的&物理的半減期により800日程度で影響が消えますが、毎日10Bqを摂り続けると100日程度で体内に1000Bq蓄積され、以降も蓄積され続けて1400Bqが体内に残り続けるということになります。

現在、基準値を超えた食品は基本的には流通できませんが、基準値以下でも影響がある商品は大量に流通しており、50%よりもかなり減っているとはいうものの、一定量は流通していると考えられています。低濃度ながら汚染されており、安価に流通するとなれば、一般の小売業よりも外食・加工業へと流れていると考えるのが自然でしょう。実際、サバを用いた缶詰などから検出されていますが、外食については検査そのものが少ないため、ほぼブラックボックスの状態といえます。

影響をできるだけ小さくするには、できるだけ外食や加工品の摂取を避け、食べる場合もメーカーや産地などを変えて、同じものを食べ続けないようにすることが大切です。

放射能検査の落とし穴
検査は一部と心得え、誠実な事業者を選ぶ

かつては自治体や小売・流通業を中心に放射能検査を行うところが多かったものの、近年では徐々に少なくなっているのが実状です。福島県では米の全量検査を2015年現在でも実施していますが、そもそも全国規模で見れば頻度やサンプルも少なく、月に1回抜き取りで検査というレベルのところがほとんどになりました。「検査をしている」というだけでは決して十分と言えません。頻度や品目などを確認し、誠実に行っている事業者を選ぶようにしましょう。

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